「こんにちはー、大根がようけえできたけん持ってきたよ」「ありゃあ、ありがとう。あんたんとこ玉ねぎあるん?」「ないんよ。もろうてもええ?」。
東広島市福富町は、広島県の真ん中近くにある小さな田舎町です。人口は約2300人と少ないけれど、人との繋がりが濃厚で、いつも町のどこかでそんなあったかい言葉が交わされています。
30年ほど前は本当にお店の少ないちょっとさみしいところでしたが、澄んだ空気や豊かな自然に囲まれた環境を求めて、IターンやUターンを考える人が増えました。そうした人たちの作ったこだわりの商品やサービスを提供するお店が集まり、1998年、「こだわりの郷ぐるーぷ」を立ち上げました。
そのころから、「福富ってちょっと面白いよね」「週末はちょっと福富にドライブに」と言ってくれる人が増えていったように思います。そうした様子を見て、地元で頑張ってきた人たちもぐるーぷの活動を応援してくれるようになりました。
2005年に福富町が東広島市に編入されてからもぐるーぷは活動を続けており、事業者同士で協力して情報発信をしたり、イベントを企画したりといった取り組みを行っています。kicorico を運営するきこりやは、ぐるーぷができたときからその一員として、福富町の魅力を発信し続けています。